エンジニアの休日

 

こんにちは。電匠・ハードちゃんです。

 

エンジニアというのは、休日であっても家でゆっくり休めない運命なのでしょうか。なぜかというと、たいがい休日になると家庭内の何かが故障し、見過ごせない事態となるからです。この日も早速、妻が「ドライヤーが壊れた」と言いだしました。
ドライヤーが壊れたといっても、これまでも吸気口の詰まりとかコード根元の断線とかであって、どうしようもなく壊れてしまったことはありません。なので、たいがい修理することになります。このドライヤーも既に何回か修理していますし、他にも電気スタンド、洗濯機、ホットカーペットにファンヒーター・・・。基幹部品が壊れていなければ、家の中の物はほとんど修理は可能です。

 

しかし、修理完了後、決まって抗議を受けることになります。直したのに文句を言われてしまうわけです。「新しいのが欲しかった」というのがその理由です。なってこったい (´□`)

 

今回も故障箇所は案の定、ACコードの出口断線でした。使い終わってからコードを巻く時には根元を折らないようにね、と散々言っているのですが。まったく困ったものです。なので即刻修理を、と思いましたが、今回だけはやめました。修理出来ないことにしました。たまには妻の喜ぶ顔も見てやろうかな、と。

 

で、早速、量販店へ。ピカピカの展示ドライヤーを見てルンルン気分になっている妻のことは放っておいて、何か他の物を見に行こうと思いましたが、ふと海外旅行用のドライヤーが目に止まりました。海外の220V系でも使えるやつですね。ヒーターやモーターの配線をスイッチで切り換えて、日本・米国の100V系とヨーロッパで多い220V系に対応する仕組みになったやつです。何が気になったのかというと、ACコードでした。このドライヤーには何と定格電圧125Vのコードが付いていたのでした。

 

プラグの刻印を見ても<125V>と刻まれています。これでどうやって220V系で使えというのでしょう。<海外コンセントに対応した変換アダプタ付き>と誇らしげにPOPが書かれていますが、う~ん、変換アダプタを付けたって、プラグやコードには220Vがしっかり印加されますよね。アダプタで電圧が半分になる、なんてことはありませんから。安全性はどう保証する気なんでしょう?

 

説明書を見ても、「海外では付属のアダプタを使ってコンセントに差し込んでね (^^)v」と書かれているだけ。もちろん、このドライヤーはPSEマークの付いた製品なのです。まあ、確かに日本国内では法規上の問題はないでしょうけど。。。
ちなみに、<125V>と書かれたACプラグやコードであっても、220Vの電圧をかけても普通の使用状態で不具合が発生することはありません。耐圧試験ではもっと高い電圧をかけて安全性を確認していますので。しかし、問題は認証機関が<125V>の条件で安全を認めた製品(プラグやコード)を220Vの国で使用し、万一のことがあった場合に誰の責任となるのか、ということです。PLの立場で考えると十分な説明を行っていない機器メーカーに責任があるものと思いますが、そのメーカー殿(ちなみに世界的超有名大企業殿)はどのように判断しているのでしょう。何か法的な抜け道みたいなものがあるのでしょうか?

 

このことを店員に問いただしてみてもいいでしょうが、クレーマーみたいなのでやめておきました。なんといっても今日は「休日」なのだし。何かの機会にメーカーと接触することがあったら確認することにしましょう。

 

あ、ところでルンルン気分だった妻は、久々に(本当に久々!)新しいドライヤーを手にして更にルンルンとなり、その後の買い物でお菓子をたくさん買い込んでいました。後日、体重計に乗った時のことを考えてやると、少々気の毒になった次第です。まったく、エンジニアは休日でも気が休まらない。。。

このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年11月19日 | カテゴリー : 懸念事項 | 投稿者 : ハードちゃん