【解説】その他カーオーディオ機器を自宅で使うには

カーオーディオのヘッドユニットやアンプではない周辺機器だけど、自宅で使えないかな?

その周辺機器、その機器の用途や機能によって、自宅でも使用できる場合があります

ここでは、ヘッドユニットやパワーアンプ以外の「その他周辺機器」を自宅で使えるようにするための「ポイント」について、McIntosh社製 アウトプットメータ MPM4000を例に取りながらご紹介したいと思います

なお、ここで記載している自宅で使うために必要となる電源を中心とした構成になっています
必要な電源や、配線するコード等は使用する機器によって異なりますので、参考としてご覧下さい

【記載内容】


アンプ内蔵タイプやデッキタイプ、パワーアンプのご使用を考えられている方はこちらのページをご覧下さい

    

■その他周辺機器を自宅で使う(MPM4000)

McIntosh社製 MPM4000

MPM4000はスピーカー端子に接続して電源を供給すると、スピーカー出力レベルをメータに表示するアウトプットメータです

このMPM4000をホームオーディオに接続して使うため、取扱説明書を参照しながら、電源と必要な信号等を確認します(取扱説明書は掲載していません)

ちなみに、このアウトプットメータは、電力表示になっていますが、実は電圧を測定して、その電圧に見合う電力がメータの目盛りに刻まれています

もっと詳しく:アウトプットメータ
オーディオに詳しい方でしたら、同じ電圧でも負荷のインピーダンスによって電力が異なることはご存知かと思います。これは電力が

電力=(電圧*電圧)/(インピーダンス)

で算出される値だからです

つまり、オーディオアウトプットメータは、「接続するスピーカーのインピーダンスが変われば同じ目盛りを指していても出力されている電力は異なっている」ということです
カーオーディオのアウトプットメータは一般的に4Ωのインピーダンスを持つスピーカーが接続されていることを前提として作られています
たとえば、今、ある音を出していて1Wの値を示したとしましょう。スピーカーのインピーダンスが「4Ω」なら目盛り通りに「1W」に相当する音が出ています。しかし、接続しているスピーカーのインピーダンスが「8Ω」だったら、目盛りの「1/2」、すなわち「0.5W」が実際の出力値となります。同様に「6Ω」の場合には「0.67W」となります

では、どんなインピーダンスのスピーカーが付けられていても正しい電力を示す方法はないのか?
もちろんそれは実現可能ですが、そうするためにはスピーカーに流れている電流を実測しなければなりません。これはたいへんコストのかかることなので、製品価格を考慮すると実現が難しいことになるのです

○電源まわり

電源部分について 取扱説明書を見ると、電源電圧は「DC14.4V(10.8V~15.6V)」、また消費電流は「0.5A」、また配線図中には「バックアップコード(BATT、黄)には常時12V」と記載されています

これらから、MPM4000を使うために必要な電源としては、DC12V、最低0.5Aの電源があれば良く、DC12Vを供給は黄コードことであることがわかります
なお、電源を考える際、多くの機器は消費電流より大きな電流が流れますので(突入電流等)、消費電流に対し、余裕を持ったACアダプターを選ぶようにします

○リモート信号

カーオーディオの場合、車に搭載されている時は常時電源が供給され(スタンバイ)、車のACCキーをONにした時点でカーオーディオがONになります。周辺機器に対し、このON/スタンバイにする信号がREMOTEです。周辺機器のREMOTEにDC12Vをかけると周辺機器はONになり、DC12Vをはずすとスタンバイになります

ご注意
ヘッドユニットはこのアウトプットメータやパワーアンプ等の周辺機器に対して、REMOTE信号を出す側になります。ヘッドユニットのREMOTE信号には、DC12Vはかけないで下さい。故障、破損の原因になります

MPM4000の取扱説明書 配線図(結線方法)を見ると、MPM4000にアンプリモートコード(リモートコード、青白)があります。部屋で使う際も同様、MPM4000をON/スタンバイにできるようにするため、MPM4000のアンプリモートコードにスイッチをつけ、ON/スタンバイが切替えられるようにします

○L/R信号

次にスピーカー出力をMPM4000のメータに表示するため必要な信号を確認します。同じく取扱説明書を見ると、L信号コード、R信号コードをそれぞれスピーカーのフロント、またはリアスピーカーの左「+/-」、右「+/-」に接続することがわかります

○各コードの端子

使用するコードの確認が終わったら、それぞれのコード端子を確認していきます
MPM4000を使うために使用する、BATT(黄)やリモート(青白)、L/R信号コードの端子を確認し、結線する場合にこれら端子と接続できるようにします

○接続方法

これら確認した結果をまとめた接続方法は以下の通りです。図では弊社カーオーディオ用配線キットDK101を使用しています(破線部)

DK101を用いてMPM4000を動作させているところ

電源回りの配線は、図のようにMPM4000の電源コードにあるバックアップコード(BATT、黄)をDK101の黄コードと接続し、アースコードをMPM4000の筐体を介して接続しています

アンプリモートコード(リモート)は、DK101のACCコード(赤)と接続しています。これにより、MPM4000の「ON/スタンバイ」切換が可能になります

MPM4000の消費電流は0.5A、一方使用するDK101付属ACアダプターは12V/3.3Aタイプですので余裕を持って電力を供給できます

スピーカーと接続するL/R信号コードは、DK101付属のスピーカー端子を介して、ホームオーディオプリメインアンプのスピーカー端子と接続します

なお、DK101付属のスイッチ付電源コード、スピーカー端子付スピーカーコードにはぎぼし端子がついていますので、端子の圧着やハンダ付することなしに簡単に接続できます

DK101(1DIN用電源付配線キット)

■その他

弊社では、お手持ちのカーオーディオを自宅で使うため、様々な製品をご提供しています
「このカーオーディオを自宅で使いたい」など、ご使用になりたいカーオーディオや接続する機器をご記入の上、ご質問いただければ、弊社にて調査、ご提案いたします
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